スーツやコートなど西洋の衣類が日本に普及し始めたのは、明治時代からです。
西洋衣類を普及し始めた明治初期の頃は、身分の高い方達しか着れず、なかなか一般市民には、
手が届かない物でした。
ですが、次第に上着やコート、ハットなど一般市民にも手の届く価格で普及し始めます。
スーツや上着に使われていたボタンの材料は貝、水牛、馬蹄、牛骨、金属で、少し遅れて登場した
タグアヤシの実を材料にしたナットボタンなど天然素材が主流でしたが、当時でも高価な材料ばかりで、
一般市民が手の届く価格ではなく、洋服が買えませんでした。
そこで、もう少し安くスーツを作れないのかと、代用されたのがカゼイン樹脂です。
カゼイン(casein乾酪素)とは、人や牛、羊などの乳に含まれるたんぱく質のこと。
牛乳からできた『カゼイン』に『ホルムアルデヒド』を加えてつくった『カゼイン樹脂』は
乳白色の光沢があり、ウールの風合いにもマッチして加工や着色がとても簡単。
ボタンの実用面から求められる耐衝撃性、耐薬品性などの各条件を全て
満たすなど、ボタン素材として優れた特質を持っています。
当初は、象牙の代用品として印鑑やピアノの鍵盤などに利用さ れていたものでしたが、
ボタンの製造にも応用され近年では、その80%がボタン用として製造、販売されているそうです。
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